ヨガ愛好家の間で「リトリート」が注目を集めています。 ヨガ・リトリートとは、泊まり込みで行うヨガ合宿のことです。 リトリート(Retreat)という言葉には「避難」という意味がありますが、 ヨガのリトリートでは日常からかけ離れた場所に滞在し、 ヨガを集中的に行います。 自分の体や心と向き合い、活力を取り戻すことなどを目的としています。

自然を味わいながら

ヨガリトリートは、自然が豊かな場所で行われるのが一般的です。海辺のリゾート地や山間部の避暑地などです。 また、神社や寺のように神聖なところやパワースポット的な場所で開催されることもよくあります。 普段の慌ただしい生活をリセットさせるため、空間の「非日常性」が重視されます。

海外のリゾート地

海外でもリトリートは盛んで、バリ島やカリブ海の島々のようなリゾート地で盛んにヨガリトリートが企画されています。 アメリカにも、ビーチや高原の別荘地にリトリートができる施設があり、長期休暇や週末に滞在する人が増えています。

ロケーションの特徴を生かす

リトリートの特長は、その場所の特性を生かすことができるという点です。 たとえば海辺ならビーチヨガ、お寺なら瞑想を重視した座禅式ヨガ、森の中なら森林浴ヨガといったように、そのロケーションならではのヨガが体験できる場合が多いです。

<場所ごとのレッスン内容の例>
ビーチヨガ、日没ヨガ
森林浴ヨガ
座禅ヨガ
自然公園 草原ヨガ
絶景ヨガ

内容・プログラム

ヨガ・リトリートは、朝から晩までヨガをするだけあって、普段のレッスンで受けられないような特別なクラスが組まれていることが多いです。 多彩な種類のクラスが体験できる良い機会になります。

朝ヨガ

「朝ヨガ」ができるのもリトリートの魅力です。 宿泊施設と同じ場所かすぐ近くに練習場があるのが一般的なので、 起床後に気軽に参加できます。 ふだん忙しくて朝ヨガができない人も、その気持ちよさを味わうチャンスです。

星空ヨガ

夜は、星や月を眺めながら行うヨガが企画されることもあります。 都会ではなかなか見ることができないクリアな星空のもとで、 神秘的なヨガタイムを堪能できることがあります。

座学

リトリートでは、実技のレッスンの合間に、座学(講義)のクラスが用意されていることも珍しくありません。 普段スポーツジムやヨガスタジオでヨガをやっている方も、ヨガの理論や学術的な勉強に励む機会はあまりないでしょう。 講義付きのリトリートなら、普段の実践に役立つ知識を吸収できるはずです。

講師ごとの特徴あるレッスン

ヨガリトリートは、インストラクターごとの特徴のあるレッスンが体験できる場合が多いです。 ヨガの指導者には、それぞれ得意分野や専門分野があります。 自らが修行を受けてきた流派・種類も異なります。 企画内容にもよりますが、 プログラム構成次第では、それぞれの講師が得意とする分野のレッスンをより深く学ぶことができるでしょう。

アシュラムとの違い

ヨガ合宿といえば、インドの修行施設「アシュラム」に泊まり込んでトレーニングするという方法もあります。

アシュラムはインド各地にある滞在型の道場です。インド国内から巡礼者が集まるほか、日本を含む海外からも多くの人たちが修練に参加しています。

こうしたアシュラムでの修行に比べて、ヨガリトリートはより気軽に参加できるプログラムとなっている場合が多いです。 一般的には修行よりも静養的な要素が強いのが、リトリートだといえるでしょう。

もちろん、アシュラムを会場とするリトリートも多く存在しています。 生活スタイルを含めた本格的な修行を志向するならば、アシュラムでのプログラムのほうが利点が多いかも知れません。

日本国内のリトリートの場所の例

日本の宿泊施設や研修施設、寺院などでは、ヨガリトリートの受け入れ態勢を積極的に整えるところも増えています。その一例を紹介します。

施設 説明とURL
高野山
(和歌山県)
真言宗の総本山。本王院などいくつかの寺でヨガリトリートが行われている。
湯河原リトリートご縁の杜
(神奈川県)
ベジタリアン料理にこだわった宿泊施設 (HP→
ヨガリトリートヴィレッジ クシャナ
(沖縄)
東京と横浜にスタジオを持つヨガスクールがつくったヨガリトリート施設 (HP→
奄美大島リゾートホテルTHE SCENE
(鹿児島県)
ヨガリトリートのプランを備えたリゾートホテル (HP→